特別研究
得意分野を深める。
自信と魅力のある保育者に。
保育の中で大切なのは、子どもたちがやってみたいと感じたことを体験しながら、自ら育っていくのを支えること。
そのために保育者は、子どもたちがやってみたいと感じる活動の提案や準備をすることが必要です。
本学の独自科目「特別研究」では、自然、音楽、美術、健康、子育て支援?特別支援の5つの分野から選択して、自分の好きなことに継続して取り組むことで得意分野を作り、保育者としての魅力を高めます。
自然
保育者自身が自然に対する豊かな感性を磨き、子どもとともによろこびや驚きを共有することが大切です。1年を通した自然観察を体験することによって、自然の中で過ごす楽しさを感じ、本当の豊かさについて考えます。



音楽
音楽を通して感性豊かな子どもを育てる保育者をめざし、積極的に音楽とかかわり、その楽しさを味わうために、「歌う」「聴く」「演奏する」3つの分野を自ら体験しながら学びます。日頃の学修の成果として、子ども向けの演奏会にも取り組みます。




伊藤 麻寿美 さん
保育科2年苫小牧南高等学校出身
季節の歌を歌ったり、子ども向けの楽器を手作りしたり、保育にかかわる音楽を学んでいます。ピアノの練習時間も多く、童謡の練習もたくさんできるので、実習や就職活動にも役立ちます。みんなで一緒に歌うことの楽しさに気づきました。
美術
本来、ものづくりは楽しいものです。様々な材料や道具に触れて感じて心が動く、そういう経験を通して、子どもたちの感性に寄り添える保育者になることを目指します。表現したり、鑑賞したりしながらアートの世界の奥深さも学びます。




水谷 彩葉 さん
保育科2年千歳高等学校出身
授業で取り組んだ、水に絵の具を乗せて紙に色を付ける工作が印象に残っています。同じ色でも模様に違いを感じたり、意外な配色を見つけたり、表現の個性に触れることができ、とても面白かったです。他の人の表現と交流する大切さを学びました。
健康
子どもたちに体を動かす楽しさを伝えるには、保育者自身が心身ともにアクティブで健康であることが重要です。体が動く仕組みや健康づくりのための運動のほか、子どもたちが「楽しく遊ぶ運動」のあり方を考えます。




和田 真生 さん
保育科2年札幌創成高等学校出身
特別研究「健康」では、子ども向けの踊りや遊びなど、身体の使い方や動かし方とその伝え方を学びます。どのように子どもが楽しんで取り組むことができるのか、「子ども目線で考える」という新しい視点を身に付けることができました。
子育て支援?特別支援
子育てを取り巻く社会や環境の現状と課題を学びながら、子どもとの生活に向き合う「子育て」にどのようなアクターが関わることができるのか、今後の子育て社会をどのように作るか、それぞれの経験や関心を基に考えていきます。



特別講義
保育に関連する専門的な知識や技術を持つ方を講師に招いて、講義を実施しています。
学生たちは、特別講義によって、刺激を受けより深い専門的な知識を得ています。
2024年度は、絵本作家の降矢ななさんをお迎えしました。
学生からの質問コーナーもあり、降矢ななさんと交流することもできました。


演習の授業
子どもにとっては実物にふれ「五感」を駆使してモノを理解し、考える力を身につけることが大切です。
実践的な科目は、まさに自分が体を動かした体験を通じて学ぶ科目です。
実践することで、学んできた理論への深い理解もめざします。

保育内容(言葉)パネルシアター
幼稚園、保育所でよく目にするパネルシアター。自分でつくる立場になるとストーリーや見えやすいデザインなどをよく考え、セリフや時には歌も練習しなければなりません。童話や手遊びなどからヒントを得て一人一作品をつくり、発表します。実習先や就職先でもすぐに役立つ保育技術が身につきます。

保育内容(表現Ⅱ「美術」)
幼児を対象とした工作や、身近な素材で子どもに見せて楽しんでもらう立体紙芝居や動く人形などをつくります。実習先で紙芝居を披露したり、造形遊びを教えるなど、子どもたちの反応から学び、子どもたちにとって造形活動が素敵な時間となるように、指導法についても学びます。

伝承あそび
北海道の伝承あそびの歴史について学んだあと、実際にぶんぶんゴマや紙トンボなどのおもちゃを制作してあそびを体験します。地域に根ざしたさまざまなあそびに触れ、自分たちの子どもの頃のあそびを思い出しながら、子ども文化の伝承についても学びます。

親子体操
親子が曲に合わせて3分くらいで楽しめる体操をグループ制作で考えます。1年生の時に学んだ基本の動きを取り入れながら、子どもが取り組みやすい動きや親子の連携を意識して、メンバーが頭をひねります。約10グループが発表会に臨み、最後に優秀作の投票を行います。上位2グループは後日、実際の親子サークルと一緒に自分たちの作品をステージで発表します。

松林 咲希 さん
2024年3月卒業北海高等学校出身
特別研究の音楽では、実務で必要なピアノ弾き歌いの練習をし、生活や季節の歌など、実際の保育で活用できる演奏を習得します。声かけをしながら、子どもが歌いやすいテンポで弾くポイントを教えてもらい、自分の技術になっていきました。就職活動の実技でも弾き歌いがあるので、自信を持って臨むことができました。
豊かな感性と
表現力を身につける
経験から学ぶための視点を養う
保育に必要な知識や理論はたくさんあり、教科書や講義でその多くを学びますが、
保育に大切な「感性」や「表現力」は言葉で説明できないものがたくさんあります。
それらは演習形式の授業や実習、日常生活の中で経験的に身につけるものであり、
そのための視点や感覚を表現系の科目で学びます。

保育音楽Ⅰ?Ⅳ
2年間のピアノ個人レッスン

特別研究Ⅱ(音楽)
演奏会で子どもと一緒に楽しむ

特別講義「人形劇鑑賞」

総合表現
子どものためのミュージカル制作